これから会えるって噂のセラーナさんは、とてもかわいくてチャーミングなお嬢様なんだって。
だからみんなでセラーナさんと結婚できるパッチ配布の嘆願書を送ったりしたんだって。
でも実際は。
愛を見たのが幻想なのか。
心の渇きが幻想を生むのか。
戦いの果てに理想を見るのが幻想に過ぎないことは、
冒険者の誰もが知っている。
だが、あの瞳の光が、唇の震えが幻だとしたら。
そんなはずはない。
ならば、この世の全ては幻想に過ぎぬ。
では、目の前にいるのは誰だ。
次回「MODによるバグ」。
劇的なるものが牙をむく。
(CV銀河万丈)
「勝手に終わらせないでくださるかしら?(憤怒)」
「チッ。こっちだって困ってるんだよ。前情報ではちょーかわいいちょー結婚したいとか聞いてたのにさ」
「あなたちょっとメタすぎないかしら?」
「ここはなんかよくわかんないふわふわした基準でやってるからいいの。仕事じゃないんだからフィクションとして完成度をあげるつもりもないし」
「言わせてもらいますけど、私は何百年もこの石棺の中に入ってましたの。この星霜の書と一緒に。血を吸ってないんだから、老けもしますわ」
「あっそ」
「あっそ!?」
「素が出たね」
「違いますわ。あなた星霜の書がどのようなものか、まさかご存じないのかしら?」
「いや知ってるからこそ、この反応なんだけどな……。じゃあ逆に聞いてみるけど、私が持ってるこの指輪。これ実はカジートの指輪なんだけど」
「そんなことあるわけないですわ。そんな伝説上の代物を、あなたが持っているわけないじゃないですの」
「でしょでしょ。全く同じことをあなたに返してあげる」
「……別に星霜の書は伝説上のものじゃないと思うのですけれど」
「今じゃ帝国が管理しててその辺に転がってるわけないじゃない。お里が知れるよ」
「帝国?」
「そうだよ。タムリエル(大陸)のほとんどは、帝国領だもの。まあ最近じゃちょっと色々あって分裂してるけど」
「私が眠ってる間にそんなことに。眠ってる間に世界がつまらなくなっていたらどうしようかと思っていましたけど、杞憂だったようですわね」
「……あれ、ってことはえっと……いくつなの?」
「レディーに歳を尋ねるのは失礼ですわよ。あなたこそお幾つ?」
「多分17かな」
「あら、ずいぶん小さな勇者に救われたものですのね」
「見た目でわからないかな?」
「見た目も小さいですけど、幼少期にヴァンパイアになったらそのままの姿で200歳、などもありますわ」
「そんなん滅多にいないでしょ」
「さぁ、案外出会うことになるかもしれませんわよ。でもどうしてスカイリムに?」
「帝都が攻められた時、私はそこにいたの。んでまぁ、母が死んで。気づいたら親父は私を置いて逃げちゃったし。親父を探してここまで来たのよ。スカイリムは内戦中だけど、逃げ隠れるならここが一番だと思わない? 私だったらそうするし、あの親父だってそう考えるはず。一応親子だしね」
「意外にも、私達共通点が多いようですわね」
「どういうこと?」
「私の家に着けばわかりますわ。ところで、あなたはどうしてここに?」
「あーそりゃ……えっとぉ……? なんか気づいたら吸血鬼ハンター達の砦の前にいて、そんで成り行きで仕事任されてって感じかな」
「あら、じゃあ私も殺されてしまいますの? 私もヴァンパイアですのよ」
「さぁ? それは私が決めることじゃないし。少なくとも敵意のない人間を一方的に殺すのは好きじゃない」
「そうですの。ではとっととこの洞窟から出ましょう。いい加減、湿っぽいところは飽々ですのよ」
「んじゃ、いっちょ行きますか」
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これでもデスロードなのに! あァんまリだァァアァァ!! |
「というわけで家についたけどどうする?」
「そうですわね、もう家の人間には見つかっていますし、挨拶しておいたほうがいいかもしれませんわね」
「一応敵対組織の人間なんだけどなー。まぁ、いいか」
つづく。
※星霜の書とは?
どこにでもあってどこにもない。減ることもあるし増えることもある。燃えることもなく、砕けることもないが、消えることはある。
予言に近いものが書かれており、一部の人間は読むことができるが、あくまで可能性のある未来の一つを指し示すだけ。とは言いつつ、全てのことは起こっているが気づかないだけかもしれない。
↑例の本っぽく。
実際にはTESシリーズに長いこと登場している預言書、古文書の類。人類誕生以前よりあるらしい。
時間を歪めたりもできるぞい。予言などは星霜の書の力の一部にしか過ぎないんじゃ。(byどっかのドラゴンおじいちゃん
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